2018.03.08 3メガ損保 17年度第3四半期決算、連結経常収益 前年比増加

損保大手3グループがこのほど発表した2017年度第3四半期決算によると、3グループいずれも連結経常収益が堅調に推移し、前年同期実績を上回った。MS&ADインシュアランスグループホールディングス(MS&ADHD)の連結経常収益は前年同期比1.9%増の4兆1457億円、東京海上ホールディングスは同7.4%増の4兆941億円、SOMPOホールディングスは同14.1%増の2兆8564億円となった。

 MS&ADHDの連結経常利益は前年同期比49.3%減の1617億円。四半期純利益は国内・海外の自然災害ロスの増加に加え、MS Amlinの一般ロスの増加を受け、同53.4%減の976億円となった。
 国内損保主要2社の業績は、保険引受利益で三井住友海上が同93億円減の581億円、あいおいニッセイ同和損保が同540億円減の▲68億円だった。2社合計は同634億円減の513億円となったが、自然災害の増加影響など一過性の要素を除いた利益は堅調に推移している。
 正味収入保険料は、火災保険などの増収を主因に、2社合計で同2.2%増収の2兆534億円となった。このうち、三井住友海上は同2.1%増収の1兆1280億円、あいおいニッセイ同和損保は同2.2%増収の9254億円だった。
 東京海上HDの連結経常利益は同24.9%減益の2372億円。親会社株主に帰属する四半期純利益も同30.2%減の1593億円だった。
 国内損保事業では東京海上日動の保険引受利益が同588億円減の408億円となった。正味収入保険料で自動車保険の契約件数増加を主因とする増収や、超ビジネス保険の販売拡大等によるその他種目の増収があった一方、自然災害に係る発生保険金の増加、大口事故等の影響の他、正味収入保険料の増収に伴う発生保険金や代理店手数料の増加が主な要因となり、減益となった。正味収入保険料の合計は同2%増の1兆6130億円で前年同期実績を上回った。
 SOMPOHDの連結経常利益は1074億円と同35.1%の減益となった。SI(エンデュランス)のPL連結効果や組織再編に伴う税金費用減少等が主な要因となり、第3四半期に大幅に進捗(しんちょく)率が改善した連結純利益は、同25%増の1372億円だった。
 国内損保事業のうち、損保ジャパン日本興亜は自動車保険の収益性改善の影響で、保険引受利益が同87億円増の946億円だった。正味収入保険料は、火災保険・新種保険を中心に引き続き増収を果たし、同1.1%増の1兆6361億円となった。