2018.01.25 第一生命HD プロテクティブ社、リバティライフ社一部事業を買収

第一生命ホールディングスは1月20日、米国子会社Protective Life Corporation(プロテクティブ社)が、米国マサチューセッツ州のLiberty Life Assurance Company of Boston(リバティライフ社)における個人保険・年金既契約ブロックを買収することを決定し、買収契約を締結したと発表した。総投資額は12億米ドル(約1400億円、1米ドル=113円換算)に上り、プロテクティブ社の買収としては過去最大級の投資規模となる。第一生命HDでは、買収を通じて、さらなる事業収益力強化を見込んでいる。

 今回の買収は、リバティ・ミューチュアル・グループによる傘下リバティライフ社のLincoln National Corporation(リンカーン社)への売却と同時に実施するもので、リバティライフ社株式のリンカーン社への移転、米国監督当局による認可等を前提として、第一生命HDの2018年度上半期をめどに、買収手続きを完了する予定だ。
 プロテクティブ社は、伝統的な生命保険事業、個人年金事業に加え、買収事業に強みを持ち、15年2月に第一生命HDグループの一員となって以降も、15年に米国ジェンワース・ファイナンシャルからの定期保険ブロックの買収、16年には米国USWC社の買収を実施。これらの買収と同様、今回の買収もプロテクティブ社の手元資金で対応することにしている。
 買収形態は再保険形式で、買収対象はリンカーン社傘下のリバティライフ社が保有する個人保険・年金の既契約ブロック。
 リバティライフ社は団体保険事業と個人保険・年金事業を営む生命保険会社で、今回、リンカーン社が同社の全株式を取得するとともに、プロテクティブ社がリバティライフ社から個人保険・年金既契約ブロックを受再する。
 第一生命HDでは、今後も、プロテクティブ社を米国におけるグループの成長プラットフォームとして位置付け、同社による買収事業・リテール事業双方の規模拡大を通じた北米におけるさらなる成長と収益拡大を目指していくとしている。
 その他の買収概要は次の通り。
 ▽契約件数:約50万件(16年12月31日現在)
 ▽責任準備金額(米国法定会計基準):約130億米ドル(16年12月31日現在、約1兆4700億円、1米ドル=113円換算)
 ▽総投資額:約12億米ドル(約1400億円〈既契約ブロック取得の対価として売り手に支払う買収価格・責任準備金積立に対する必要資本額等の合計額〉)