2017.12.26 メットライフ生命 業績・戦略説明会開催、「#老後を変える」推進
メットライフ生命は12月7日、東京都墨田区の錦糸町オリナスタワー内にある同社オフィスで「業績・戦略説明会」を開催した。上半期の業績報告、今後の戦略、デジタル関連の最近の取り組みを紹介したサシン・N・シャー社長は、9月からキャンペーンを始めたニューブランド「#老後を変える」を今後も推進し、革新的商品・ヘルス・デジタルテクノロジーの3分野に積極的に投資していく考えを明かした。当日は、メディア関係者が多数参加した。
シャー社長はまず、上半期の業績を報告。超低金利環境を受けて、2015年から円建ての死亡保障および年金商品から外貨建て商品にシフトした戦略が奏功し、外貨建て商品の新契約年換算保険料が前年同期比34%増加(全体では同3.4%マイナス)。業界全体では減少した保険料収入は同7.8%増の7603億円、事業比率についても業界全体で増加傾向にある中、改善した。また、7月に発売した新終身医療保険「Flexi S」と「Flexi Gold S」の販売が好調で、保有契約件数は同1%増の889万件になった。シャー社長は「当社の上半期業績は順調に推移しており、当社を選ぶお客さまが増えていることについて大変誇りに思う」と述べた。
次に、生保業界の現状認識について述べ、マイナス金利や激化する競争、顧客保護強化の動きなどで厳しい経営環境下にあるとともに、保険とヘルスケアテクノロジーの融合、顧客ニーズの多様化など、事業環境が大きく変わってきていると指摘した。
こうした逆風をビジネスチャンスに変えるべく、同社では、「#老後を変える」のブランド展開を行っていると説明した。同社が全面協力した健康・経済プラン・QOL(クオリティー・オブ・ライフ)に関する国際調査では、多くの日本人が、老後の生活に対して不正確で悲観的な見方を持ち、現実との間に大きな乖離(かいり)があることが明らかになったとし、「多くの日本人にとって、老後はストレスと不安の源でしかない。私たちは、お客さまがより質の高い生活を送り、老後を『黄金時代』と捉えられるようお手伝いしたい」と述べた。
「#老後を変える」での具体的な取り組みとして、「革新的な商品」「付加価値のある健康関連サービス」「デジタル技術」の3分野での積極的な投資を挙げ、一例として、同社が11月に提供を開始した給付金請求専用アプリ「かんたん給付請求」を紹介。スマートフォンから、24時間いつでも簡単に給付金の請求手続きができ、最短1日での支払いが可能となる同アプリについて、「日本の生保業界初のサービスであり、『真実の瞬間』である保険・給付金支払時の顧客体験をどのように変えていくのか非常に期待している」と述べた。最後にシャー社長は、「私たちは『#老後を変える』というブランドポジショニングを通じて、日本の保険会社のビジネスを変えようとしている」と強調して説明会を締めくくった。
質疑応答の後、シャー社長をはじめとする同社経営陣は、報道関係者に対してリニューアルしたオフィス内を案内した。