2017.12.20 オリックス生命 ペーパーレス申込手続き「オーブ」、当日の契約成立可能に

 オリックス生命はこのほど、ペーパーレス申込手続き「ORB(オーブ)」の運用を開始した。入力・内容確認をPCなどの情報端末画面で行い、電子署名で申し込みが完了できるシステム(告知書扱いの場合に限る)で、ミュンヘン再保険グループ傘下のミューニックリーオートメーションソリューションズ(MRAS)の自動引受査定エンジン「AIS」を導入したもの。最短で申し込みの当日に契約が成立するなど、申込手続きにかかる時間の大幅な短縮が実現した。

 オーブにより、顧客が情報端末に入力した告知内容の査定結果(引き受け条件)を提示できるため、引き受けに条件が付く場合でも、その場で承諾の可否が決定できる。
 従来、紙での申込時に発生した記載漏れや必要書類の不足などのロスがなくなり、スムーズな手続きが可能になるため、申し込みから契約成立までの時間の大幅な短縮が期待できる。
 また、申込時に、保険料を支払うクレジットカードの有効性の確認や預金口座の振替申込手続きが同時に行えるので、これまで申込書類の提出から契約成立まで数日を要していたが、最短で申し込みの当日に契約が成立し、翌営業日には保険証券の発送が可能となる。
 AISは、パソコンやタブレット端末などの画面上で告知取得を行うとともに、申し込みのその場で引受判断や引受条件の決定を行えるMRASの自動引受査定エンジン。AISにより、告知内容や健康状態に応じた質問が画面上に展開され、回答から得た引受査定判断に必要な詳細情報によって、正確でスピーディーな査定結果の提示が可能となった。
 ドリルダウン形式の引受査定ルールを用いることで、従来の紙ベースによる告知プロセスでは取得が難しかった被保険者の詳細な健康状態や病歴情報を入手できる。
 導入できる販売チャネルに制限はなく、営業職員、乗合代理店、コールセンター、インターネット・ダイレクト、銀行窓販で引受査定プロセスを自動化できる。健康状態に関する詳しい情報を取得できるため、追加で医的証明書を求める頻度が少なくなるなど、顧客の負荷を軽減できるとともに、査定者に回付されるケースも減るため、保険会社のコスト削減にもつなげられるという。引受査定ルールの構築や変更についても、IT部門のサポートなしで、査定者自ら簡単にルールの追加変更ができる。
 自動引受査定ルールの構築には、ミュンヘン再保険会社日本支店によるルール構築サポートを活用。オリックス生命では、顧客本位の業務運営の取り組みの一つとして、ダイレクトチャネルの他、代理店チャネルや直販チャネルなどでも、AISを導入している。
 MRASは、1987年の設立以来、世界各国の生保会社にAISや、新契約に係るデータ分析・レポーティング・ツール(Insight)等の自動引受査定ソリューションを提供しているソフトウエア・プロバイダー。引受査定プロセスの自動化により、生保会社の売り上げ向上や顧客獲得コストの削減に努めている。2007年にミュンヘン再保険グループの傘下となった。