2017.09.04 医師が考えた少額短期保険 社名変更と同時に新商品発売、女性のためのがん保険提供

 テラ少額短期保険は8月2日付で「医師が考えた少額短期保険」に社名を変更し、8月9日に社名変更後初の新商品として「医師が考えた女性のためのミニがん保険980」の販売を開始した。同社は創業以来、新商品開発責任者として医長が商品開発に携わる点を特徴としており、社名変更はその特性を最大限生かすことを目的としている。今後は新社名の認知度向上と新商品の市場への浸透に注力していく方針だ。

 「医師が考えた女性のためのミニがん保険980」の最大の特徴は年齢にかかわらず、保険料を一律980円と設定した点にある。キャッチコピーは「続けてほしいから、保険料はずっと月額980円」。保障額は年齢によって異なるものの、乳がんや子宮がんの他、上皮内がんまで保障する。乳がん、または乳房の上皮内がんと診断された場合の保障は、20~49歳で、がん診断保険金として診断時に80万円が支払われる。また、がんによって死亡した場合には20~34歳で300万円が支払われる仕組みとなっている。
 乳房、子宮、卵巣以外のがんの場合の保障額は50万円。上皮内がんの場合は、乳房が80万円、子宮が20万円、乳房と子宮以外の部位は5万円。さらに、がん以外での死亡の場合は、20~34歳で290万円が支払われる。
 罹患(りかん)部位による保険金額の差は、実際の治療費に配慮しており、こうした点に同社取締役医長の医師としての経験が生かされているという。
 近年、複数の女性著名人が女性特有のがんに罹患したことを公表したことで、女性のがんに対する社会的な関心が高まっている。同社にも、「女性特有のがんに手軽に備えられる保険があれば」という保険代理店からの要請が数多く寄せられ、そうした声に応える形で同商品が誕生した。
 がんというと一般に高齢者の病気だと認識されがちだが、女性特有のがんの場合、20代から罹患率が上昇しており、比較的若い世代から発症する傾向が見られる。
 一方で、がんに罹患し、入院や手術を受けて医療費が高額になった場合でも、高額療養費制度によって自己負担は軽減される。仮に毎月100万円の入院治療を半年間受けた場合でも、年収が約770万円以下であれば、自己負担額は40万円未満となっている(2017年度公的医療保険適用分)。この保険では、がん診断時(上皮内がんを除く)に保険金が支払われるため、安心して治療に臨むことができる。
 販売は保険代理店と直販チャネルで展開する。今後は保険業界に特化した媒体に加えて、女性向け雑誌に広告を掲載するなどして新社名と新商品の認知度向上に取り組む方針だ。
 長島章社長は「現在、今秋のリリースを目指してシンプルながん保険の開発にも取り組んでいる。医師のアイデアを生かした、本当に必要な保障だけを、シンプルに、安価に提供する少額短期保険会社として成長していきたい」と展望する。