2017.08.15 SOMPOHD 17年度第1四半期決算、国内損保堅調で収保増
SOMPOホールディングスは8月10日、2017年度第1四半期決算を発表した。連結経常収益は前年度比19.3%増の1兆145億円に達し、このうち正味収入保険料は同18.8%増の7777億円だった。生命保険料は同11.9%増の816億円。連結経常利益は、国内損保事業の増益を主因に同55億円増益の369億円で、連結純利益も同70億円増益の270億円となった。
国内損保事業のうち損保ジャパン日本興亜では、国内自然災害の減少を主な要因として、保険引受利益は同49億円増益の176億円。保険引受利益から異常危険準備金に係る影響を除いたコア保険引受利益は、同33億円増加した。
正味収入保険料は同99億円増の5597億円で、種目別では、海上が主に為替の影響で同10億円増の114億円、自動車が商品改定効果による契約台数増加を主因として、同13億円増の2756億円、その他が中小企業向けパッケージ商品の販売が引き続き好調で、同26億円増の850億円、傷害が同4億円増の539億円、自賠責が同49億円増の726億円でそれぞれ前年度実績を上回った。一方、火災保険は、同4億円減収の610億円となった。
正味支払保険金は同62億円増の3051億円。自賠責と家計地震を除いた正味損害率は熊本地震等の影響で昨年度は保険金支払い進捗が鈍化したのに対し、当期は通常に戻ったことが主な要因となり57.4%と同1.5ポイント上昇した。正味事業費率は同0.1ポイント上昇の34.0%で、物件費を中心に計画通りの進捗となっている。
また、コンバインド・レシオ(自賠責・家計地震を除く)は、事業費の適切なコントロールなどが奏功して通期業績予想対比で良好に推移し、同1.6ポイント改善して91.4%となった。
資産運用粗利益は、主に堅調な利配収入と円安の影響で同43億円増益し、250億円となった。ソルベンシー・マージン比率は32.3ポイント上昇し、709.3%だった。
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命は、保有契約が継続的に拡大。責任準備金繰入負担が増加したものの、当期純利益は同5.7%増の21億円を確保し、通期業績予想(60億円)に対して順調に進展した。
新契約高(個人保険)は同23.2%減の4055億円、新契約年換算保険料(個人保険)は同3.4%減の91億円。一方、保有契約高(個人保険と個人年金保険)は同5544億円増の22兆2908億円で、保有契約年換算保険料は同250億円増(このうち保障性商品は73億円増)の3611億円だった。
保険料等収入は同63億円増の1046億円で、経常利益は同1.4%増の45億円、基礎利益は53億円で同11億円の増益となった。ソルベンシー・マージン比率は1558.5%で、14.5ポイント低下した。
介護・ヘルスケア事業では、介護付き有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの入居率が計画通りに改善したことで、当期純利益は7億円と黒字化を実現した。
海外保険事業は、SI(エンデュランス)の連結開始によりトップライン、ボトムラインとも大幅拡大し、収入保険料は同1114億円増の2044億円、修正利益は同68億円増の113億円となった。地域別では、SI(エンデュランス)によって北米が大幅増収し、同1148億円増の1195億円。修正利益は、北米が同77億円増の82億円、アジア・中東は同12億円増の21億円となった。