2017.07.05 ライフネット生命 初のがん保険「ダブルエール」発売、治療費と収入減を保障

 ライフネット生命は6月22日、新商品「ライフネットのがん保険ダブルエール」を8月1日に発売すると発表した。通常の診断一時金の他に、がん診断後の治療費に備える「治療サポート給付金」とがん治療に伴う休職や時短勤務等による収入の減少に備える「がん収入サポート給付金」の二つの給付金で保障する新たなコンセプトの同社初のがん保険。治療費と収入の減少を保障することで、働きながらがんを治療する人をサポートする。

 近年、医療技術の進歩で、がんの5年相対生存率は62.1%に向上した(注1)。しかし、約75%のがん患者はがんと診断された後も、退職せずに働きながら治療を続けているものの、治療の影響等のため、このうち約60%が収入を減らしているという現状がある(注2)。そこで、治療費と収入減をダブルで保障する「働く人のための」がん保険がコンセプトされた。
 「ダブルエール」では、初めてがんと診断されたとき、「がん診断一時金」として100万~300万円(50万円単位で選択)を、上皮内新生物と診断されたときは「上皮内新生物診断一時金」として、がん診断一時金の50%の金額を支払う(シンプルタイプ)。
 「ベーシックタイプ」では、がん診断一時金等の他、「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療(ホルモン療法を含む)」を受けたとき、「治療サポート給付金」として月に1回10万円を回数無制限で支払う。また、「プレミアムタイプ」では、以上に加え、がん罹患(りかん)後の収入減少などに対して、「がん収入サポート給付金」として、毎年1回、生存している場合にがん診断一時金の50%の金額を最大5回まで支払う。
 さらに、がんの治療費や入院費用等の「かかるお金」と、先進医療費、抗がん剤治療の副作用によるウィッグなどのケア用品やサプリメント等の「かけるお金」の両方の支出をダブルでサポート。ベーシックタイプとプレミアムタイプに付加できる「がん先進医療給付金」では、がんを直接の原因として、先進医療による療養を受けたときに、その技術料と同額を通算2000万円まで支払う。
 契約年齢は20歳以上70歳以下で、保険期間は終身。
 月額保険料は、保障内容が「がん診断一時金額100万円、治療サポート給付金額10万円、がん先進医療給付金あり」のベーシックタイプの場合、50歳の男性は5006円、同女性は4122円、これにがん収入サポート給付金額50万円を加えたプレミアムタイプなら50歳の男性8211円、同女性7122円となる。
 また、働きながらのがん治療を支援するために、サバイバーシップ支援サービスとして、パートナー企業との連携で、「家事代行」「がんの情報提供」「セカンドオピニオン」「アピアランスケア」など、がんの治療中または治療後の顧客の生活に役立つサービスをさまざまな切り口から紹介することを予定している。保障の提供や給付金の支払いにとどまらず、顧客の声を反映しつつ、がん罹患後に働きながらがんを治療することへの継続的なサポートを目指す。
 同社では、「ライフネットのがん保険ダブルエール」の発売に伴う同社の業績への影響として、経常収益への影響見込みは軽微であり、支出の見込額は資産計上予定のシステム開発費を含め、約1億6000万円としている。
 同商品の発売に先立ち、6月28日から、空気清浄機能付き扇風機などの賞品が当たるWプレゼントキャンペーンも実施している。
 (注1)国立がん研究センター「地域がん登録によるがん生存率データ」。
 (注2)東京都福祉保健局「がん患者の就労等に関する実態調査」。