2017.05.10 SBIHD、17年3月期決算、損保2期連続で黒字を実現

 SBIホールディングスは4月28日、東京都千代田区のザ・キャピトルホテル東急で2017年3月期の決算説明会を開催した。SBI損保の自動車保険保有契約件数は約91万件(前年度対比11%増)、元受正味保険料(累計)は321億5800万円(同12%増)で、税引前利益(IFRSベース)は1億3200万円(同46.7%増)を計上。前年度に初の通期黒字となった同社は17年度も黒字を達成した。SBI生命は速報値で同4.1%増の15億6000万円の経常利益(日本会計基準)をあげた。また、少額短期保険3社は件数でおおむね高い伸びを示した。

 SBI損保の今期税引前利益は、5期前の赤字と比べ、50億円以上の改善。保有契約件数、元受正味保険料(累計)は共に2桁成長を維持し、相応の責任準備金を計上した上で、黒字となった。
 コンバインド・レシオは、元受ベースで91.2%となり、対前年度比4.4ポイント改善した。そのうち、損害率が前年度の74.7%から71.8%に、事業費率は同20.8%から19.4%にそれぞれ低下。事業費率は4年前から、約10ポイント改善し、この間のコンバインド・レシオの改善に大きく寄与した。
 ダイレクト損保8社の13年度末の自動車保険料収入2091億5700万円(アメリカンホームを除く)のうち、SBI損保のシェアは6.8%だったのに対し、17年度第3四半期累計では10.3%まで伸長した。
 SBI生命の子会社化後の業績は堅調に推移。同社では新商品販売に伴うコストなどを計上しながら、経費削減や安定運用の成果で補った結果だとしている。
 少額短期保険会社では、リスタ少短の「地震補償保険リスタ」が契約件数で前年度比12.5%増の1万4985件と好調。いきいき少短の保有件数は同22.6%増の5万7070件になった。日本少短は保有契約件数が50万件台に到達し、同6.6%成長した。
 SBIホールディングスの連結決算で、売上高(収益)が2619億3900万円と過去最高を更新した。3期連続して300億円超の親会社所有者に帰属する当期利益を計上、株式市場の下落に対する抵坑力を向上させ、4期連続で増配するなど高水準の株主還元を継続するとしている。