2017.05.09 AIG富士生命、9月1日「FWD富士生命」に社名変更

 AIG富士生命は、パシフィック・センチュリー・グループ傘下の保険事業部門であるFWDグループ(FWD)とアメリカン・インターナショナル・グループ・インク(AIG)が締結したAIG富士生命の全株式の譲渡に関する契約に基づき、4月30日にFWDの100%子会社となった。関係当局の認可等を前提として、9月1日に社名をFWD富士生命保険株式会社に変更することを予定している。

 AIG富士生命は、同取引による、顧客の契約に影響や変更は一切なく、また、顧客の担当窓口ならびにサービス体制にも変更はないとしている。同社は、富士火災の子会社として1996年8月に事業を開始して以来、常に顧客の目線で考え、顧客のニーズを起点としたアイデアを基に独自性豊かな商品・サービスを開発し、提供することに取り組んできた。
 今後、同社はFWDの一員として、日本での生命保険業において今まで培った経験とFWDが持つテクノロジーおよびノウハウを融合し、より良いサービスの提供を実現していく。また、進化し続ける顧客のニーズに一層応えるために革新的な商品を提案し、新たな顧客体験を提供することを目指す。なお、同社は関係当局の認可等を伴う新社名への変更が完了するまで、現在の社名で営業する。
 同取引における合意に基づき、日本のAIGグループ各社は引き続きAIG富士生命の生命保険商品の販売を継続する。AlGは今後もFWDと連携して、FWDの日本国内での生命保険事業の発展に向けた取り組みをサポートしていく。
 AIGでは、同取引が、国内の外資系損害保険会社の中で最大規模であるとともに、日本で幅広く展開しているAIGの損保事業に与える影響はないとしている。AIGは1946年から日本で保険事業を行なっており、AIGのグローバルでの損害保険事業の国別の正味収入保険料において、日本市場は企業向けで世界第3位、個人向けで世界最大の規模になっている。AIGは富士火災とAIU損保、アメリカンホームを通じて、引き続き日本の損害保険市場に経営資源を集中していくことにしている。
 FWDグループのフン・タン・フォンCEOは同取引に関して「“Change the way people feel about insurance”というビジョンの下、アジア全域を代表する保険会社を目指すFWDグループにとって、本取引の完了は重要なマイルストーンであると考えている。AIG富士生命の社員と、日本の新しい経営陣と共に働くことができ、うれしく思っている。長期的な投資、お客さま目線のアプローチやテクノロジーの活用により事業を拡大していく」とコメントしている。
 AIG富士生命の友野紀夫代表取締役社長兼CEOは「AIG富士生命の新しいスタートをうれしく思っている。日本における生命保険事業の成長に向けたFWDグループのコミットメントが、お客さまと従業員にとってプラスになると強く信じている。新たな目標を共に達成することを楽しみにしている」と話している。
 FWDグループは、2013年に設立され、香港・マカオ、タイ、インドネシア、フィリピン、シンガポール、ベトナムにおいて、生命保険、医療保険、損害保険、および従業員の福利厚生関連保険を提供している。現在、FWDグループの保険契約者は120万人を超え、従業員数は2900人以上。
 FWDは、最先端のテクノロジーを活用した分かりやすい商品を開発し、これまでにない顧客体験の創出を目指している。こうした顧客目線のアプローチを通じ、“Change the way people feel about insurance”というビジョンの下、アジア全域を代表する保険会社になることを目指している。
 同社は1993年にアジアで事業を開始したプライベート・インベストメント・グループのパシフィック・センチュリー・グループ(PCG)の保険事業部門で、PCGは、金融サービス事業、テクノロジー・メディア&通信事業、不動産事業の三つの中核事業を展開している。