2016.12.14 日本代協・日本創倫が「代理店Web監査」開発
日本代協は日本創倫と連携し、「代理店Web監査」システムを開発した。改正保険業法で求められる体制整備の柱となる「内部監査」を全国どこの代理店でも実施できるように考案したもので、100項目のチェックシートと、スマホなどで撮影した確認書類を送信することで監査を行う。同サービスは来年1月からのスタートを予定している。
日本代協は保険コンプライアンスオフィサー事業などを手掛ける日本創倫と連携し、来年1月から「代理店Web監査」システムを提供する。今年5月に施行された改正保険業法では代理店の体制整備義務を課しており、その中で内部監査が重要な鍵となることから開発を進めた。
既に大規模代理店では自社内に監査部門を設置しているが、小規模の代理店ではそこまでの対応は難しいのが現状だ。内部監査については、小規模代理店では当面「自主点検」でよいとされているが、より高い代理店品質を求めて外部の専門家の意見を取り入れて経営改善を図る動きもある。
今回、開発された「代理店Web監査」では、年1回100項目のチェックにより、保険募集管理体制が整っているかの判断が可能だ。監査を希望する代理店は監査シートの100項目を確認し、その確認書類(台帳、帳簿、記録ファイルなど)をスマホなどで撮影して、監査シートと共に指定のウェブサイトに送信する。それらの資料を基に日本創倫の保険コンプライアンスオフィサー資格者が監査を実施する。監査結果は「監査報告書」「監査実施報告書」「検査評価シート」「監査記録シート」の4ファイルにまとめてCD―Rで代理店に郵送する。代理店サイドでは監査の結果から発見された課題について改善計画を策定し、是正・実行していくことでPDCAサイクルを回すことが可能となる。
このシステムは代協会員だけでなく、全国どの代理店でも活用できる。監査人の交通費も不要で、また、監査する100項目のうち56項目は損保共通項目のため、乗合代理店は内部監査の負担軽減が期待できるという。監査内容についての相談・アドバイスも受けられる他、さらに訪問監査や体制整備支援サービスなどを希望する場合には別料金でのメニューが利用できる。
同システムは募集人20人程度までの規模の代理店の利用を想定しており、利用料金は、初回に監査料として一般代理店6万円(代協会員5万円)とシステム登録初期費用(初回のみ)の計8万円(税別)、継続監査は年間契約5万円(税別)となる。