2016.11.10 チャブ損保、「ウェブからの旅行・保険同時加入」推進

 チャブ損保は、ウェブからの旅行申し込みと同時に旅行保険(海外・国内)の契約ができるシステムを2011年から提供しているが、今年に入って提携する代理店(旅行会社など)が急増している。10月までに旅行会社6社、航空会社が1社増え、合計13社になった。同社は現在、ネット向けの新商品開発に着手しており、来夏を目標に新たな商品をスタートさせる予定だ。
 旅行商品や航空券の購買導線上で旅行保険に加入してもらうシステムは、09年にエース保険(当時)のアジアパシフィックのヘッドオフィス(シンガポール)で開発。日本では、11年3月に提供を開始した。同システムでは、例えば、ツアーや航空券の予約時に入力する名前、性別、生年月日、行き先、出発日・帰国日などの情報をそのまま保険申し込みにも利用できるため、旅行者の保険加入手続きの利便性が高い。
 旅行保険本部の服部哲弥本部長は「インターネットによる旅行保険加入は、旅行などの申し込みの完了後に、新たに『保険申込』をクリックして再度必要事項を入れていくのが一般的。これを『バナー方式』と呼ぶが、2段階方式のため加入率は低めだ。当社の仕組みは旅行商品や航空券購入の流れの中で旅行保険を勧めることができるため、お客さまは時間をかけずに保険加入手続きを完了させることが可能。代理店にとっては、手数料、保険加入率の向上、顧客への安心感提供というメリットがあり、保険加入の勧奨忘れも防止できる」と話す。
 現在、同社と提携しているのは中規模の旅行会社が多く、直近で加わった会社には、国内・海外の各種パッケージツアーの企画やインターネット販売を手掛けるホワイト・ベアーファミリー、格安航空券を24時間オンライン予約できるスカイチケットなどがある。旅行保険本部の東野宗弘旅行保険企画推進部長は「一般社団法人日本旅行業協会も旅行保険の加入を推進しているが、当システムを使用していただくことで、旅行会社や航空会社は効率よく旅行保険を勧めることができるため、旅行業界からの関心も高まっている」としている。
 一方、顧客側のリスクに対する意識も向上している。LCC(格安航空会社)の台頭が目立つことから、「遅延」や「悪天候などによるフライトキャンセル」などのリスク対策としての国内旅行保険加入が伸びているという。
 現在は特に、旅行会社ごとの旅行保険の加入率を高めるための工夫に力を入れている。具体的には、個々の旅行会社の利用者の属性や行き先(欧州、アジアなど)などで最適な補償の提案を目指す。また、システム上で旅行保険を提案するタイミングについては旅行会社ごとの考えがあり、「早めに保険を案内する」「ウェブから離脱されないように、保険については旅行申し込みの後で提示する」など、個々の代理店の要望に応じた方法をアドバイスしている。
 10月1日に新会社「Chubb損害保険」として新規スタートした同社は、キャンペーンも開始している。ウェブサイト(PCまたはスマホ)から海外旅行保険を申し込むだけで、キャンペーンに応募完了となる。キャンペーンはスーツケースに付けられるタグをプレゼントするという内容で、実施期間は12月31日まで。「TRACE ME」と表示されたタグに付いているPINコードを旅行前に登録しておくと、世界の空港・航空会社で利用されているシステムと連動して自分の荷物の現在位置が分かる仕組みで、ロストバゲッジになった際にも探すことが可能。タグは明るいピンクで「CHUBB」のロゴも表示されているため、他の旅行者の目にも留まりやすい。
 服部本部長は「キャンペーンで当社の名前を広めたい。さらに、お客さまと代理店双方のニーズをくみ取った新商品を提供したいと考える。現在、当社の旅行保険の加入経路は、紙ベースとオンラインが9対1の割合だが、5年後には少なくとも7対3くらいまでに高めていきたい」としている。