2016.10.06 あいおいニッセイ同和損保が社外の革新的事業モデル募集

 あいおいニッセイ同和損保はCreww㈱と共同で、新規事業の創出を目指す「オープンイノベーション(注1)プログラム」を開始し、10月12日まで同プログラムへの参加を希望するスタートアップ企業(注2)を募集している。同プログラムは、「保険から新たなビジネスを!!」をテーマに、あいおいニッセイ同和損保が持つ経営リソースと、スタートアップ企業の事業とを掛け合わせて、革新的な価値を市場に創り出すことを目的としている。協業を実施する上では、必要に応じて投資も検討していくという。同社では同プログラムの枠組みの活用を、新たな価値の創出に向けた検討のスピードアップにつなげたい考え。
 同プログラムの枠組みを提供するCrewwは、スタートアップ企業とそれらの成長に必要な経営リソースとのマッチングを目的に、スタートアップコミュニティー、オープンイノベーションプログラム、企業アクセラレータープログラムの運営を行う企業。9月現在で同社に登録するスタートアップ企業は2300社に上る。同プログラムでは、スタートアップ企業の選定からマッチング、新規事業創出までの過程をあいおいニッセイ同和損保と同社が共同で行う。
 プログラムの参加対象はCrewwのスタートアップアカウント(登録は無料)を持つ企業で、マッチングに至ったスタートアップ企業はあいおいニッセイ同和損保のリソースを活用することで、サービスの成長の加速や、認知度の向上につなげることが期待できる。
 また、同プログラムでは、具体的・革新的な事業モデルを既に持つスタートアップ企業から協業案の募集を行うとともに、事業内容のブラッシュアップをオンライン上で行うため、一般的なアイデアコンテストに比べて早期に事業化の検討を進めることが可能だという。
 近年、人工知能やビッグデータの活用など技術が飛躍的に進歩し、顧客のライフスタイルや購買行動なども変化している。こうした社会の変化と将来を見据えた取り組みとして、あいおいニッセイ同和損保では今年4月にICTプロジェクトを組成し、先進的な技術を活用した新たなビジネスチャンスの創出や既存業務の飛躍的効率化など、イノベーションの創出に向けた検討を行っている。
 イノベーションの創出では、社内リソースだけでなく、先進的な技術やアイデアを持つスタートアップ企業とのオープンイノベーションが必要になると同時に、持続的にイノベーションを起こし続ける仕組みを創り上げていくことも重要となる。
 今回のプログラムの実施はこうした背景と考え方に基づくもので、同社ではスタートアップ企業との共創を通じて、オープンイノベーションに取り組む企業風土と社員の意識の醸成を図るとしている。
 (注1)自社の持つ経営資源や技術だけでなく、社外の技術やアイデア、サービスを有効活用して革新的なマーケットを創造すること。
 (注2)独自の技術やアイデアによって前例のないビジネスモデルを創り出し、既存マーケットに挑戦する成長速度の速い企業。