2016.10.05 損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントが個人型DC運営管理業に参入
損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントは、今年の12月をめどに個人型確定拠出年金(個人型DC)の運営管理業に参入する。2017年1月に確定拠出年金法が改正されることをにらんだもので、取り扱うプランは加入者が負担する口座管理手数料を現行の業界水準よりも低廉なものとし、より多くの人が加入しやすい競争力のあるプランとする。
加入者が負担する口座管理手数料は資産残高と掛け金月額に応じて定め、一定条件を満たす場合には無料とする。また、加入時の資産残高が低い場合でも、業界水準に比べて割安に設定する。
運用商品のラインアップは、老後に向けた個人の継続的な自助努力を支援するというDC制度の趣旨に鑑み、「中長期・分散・積立型」の商品をラインアップすることが重要との考えに基づいて選定。資産運用会社として培ってきた長年の経験・ノウハウを生かし、資産分散されたバランス型ファンドや各アセットクラス別ファンドから資産運用会社ならではの商品選定を行い、アクティブファンド中心の商品ラインアップを予定しているという。
加入申し込みの受け付け、運用商品のスイッチング、残高報告などの加入者向けの事務対応業務については、コールセンターやウェブサービスなどで実績のある、SOMPOホールディングスグループの確定拠出年金専門会社である損保ジャパン日本興亜DC証券に委託する。
個人型DCは、加入者が拠出した掛け金を自らが商品を選んで運用し、原則60歳以降に給付を受けることができる年金制度。運用成果によって将来の受取額は変動するが、掛け金の拠出、運用、給付の3段階の税制優遇が受けられることから、老後の資産形成のための有効な制度の一つとされている。
17年1月の制度改正では、現在の加入対象である「企業年金のない会社員」「自営業者」に、新たに「公務員」「主婦」などが加わることで、加入対象者数は現在の約4000万人から、ほぼすべての現役世代を意味する約6700万人へと拡大するものとみられている。
損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントでは、今回の法改正を機に、今後、加入者数のさらなる拡大と加入者ニーズの多様化が見込まれることから、資産運用会社の強みを生かして、個人型DC事業への参入を決めたとしている。