2016.08.30 生保主要15社 2016年度第1四半期業績、新契約年換算保険料8社で減

 生保主要15社の2016年度第1四半期(16年4月1日~6月30日)業績(決算)が出そろった。それによると、保険料等収入は前年同期比で8社が減収、基礎利益では同3社が増益となった。減収には、低金利環境を踏まえて予定利率の改定や販売を休止するなど、一時払商品の販売をコントロールしたこととともに、円高により外債投資などの利息配当収入などが減少したことが影響した。
 15社全体では、増収減益が7社、減収減益が6社、減収増益と増収増益が各1社。各社別では、かんぽ生命と住友生命が増収減益、日本生命が減収増益、明治安田生命と第一生命が減収減益となった。
 保有契約年換算保険料は、11社が前年度末に比べ増加。新契約年換算保険料は前年同期と比べて減収が目立つものの、7社で前年同期実績を上回った。新契約の増加率が高かった順に見ると、住友生命が45.4%、第一生命が14.7%、太陽生命が12.7%と、10%以上の高い伸び率を達成した。第一生命は国内販売の好調が後押しした。太陽生命は第三分野商品の販売増加が寄与した。
 保険料等収入は8社が減収となった。その中でアクサ生命が前年同期比19.2%増、富国生命が同14.4%増と2桁の伸びを示した。アクサ生命の増収は、主にユニット・リンクと「アクサの『外貨建て』の変額終身保険アップサイドプラス」の好調な販売によるもの。
 総資産は前年度末比で7社で増加した。
 経営の健全性を示すソルベンシー・マージン比率は前年度末に比べて12社で改善。特に、東京海上日動あんしん生命(3732.1%)、ソニー生命(2831.3%)、かんぽ生命(1536.8%)、大同生命(1412.0%)、富国生命(1284.1%)が1000%を超える高水準を確保している。