2024.02.14 住友生命 家族信託等見守り・支援トリニティ・テクノロジーへ出資 高齢者向け新サービス提供へ事業共創

住友生命は1月22日、CVCファンド「SUMISEI INNOVATION FUND」から、昨年12月25日付で、認知症による資産凍結から親を守る「おやとこ」、単身高齢者に家族の代わりに寄り添う「おひさぽ」などを提供するトリニティ・テクノロジー㈱(東京都港区、磨和寛代表取締役)へ出資し、高齢者向け新サービス提供に向けた事業共創をスタートしたと発表した。

トリニティ・テクノロジーは、認知症による資産凍結という課題解決を中心に頼れる家族のいる人向けに家族信託サービス「おやとこ」を、頼れる家族のいない独(ひと)りで生活する高齢者向けに家族の代わりとして寄り添うサービス「おひさぽ」を提供している。
「おやとこ」サービスでは、家族信託を考える際に欠かせない相続対策や資産承継の最適化まで一気通貫のサポートを提供しており、日本初(住友生命による)の「家族信託専用のアプリ」を提供。銀行とのAPI連携やレシートの自動読み込み機能などで帳簿や報告書を自動生成し、家族にも財産状況を共有することで、家族信託を簡単・安心に運用することができる。
信託設定時には、家族信託に精通した司法書士などの専門家が、相続対策まで見据え、家族のニーズに合致するよう信託の設計を行い、信託期間中は専用のスマートフォンアプリで管理状況を家族で共有でき、困ったときには専門家にいつでも相談できる。信託終了時には、清算手続きや複雑な相続手続きのサポートも一気通貫して行うことで、家族に最後まで寄り添ったサービスを実現する。
また、「おひさぽ」サービスは、頼れる家族がいない「おひとり」の高齢者に、①見守りサポート②身元保証③生活事務支援④財産管理⑤任意後見⑥尊厳死宣言書⑦死後事務支援⑧遺言書―の八つの契約を締結し、「現在」から「亡くなった後」まで寄り添いながらサポートを提供している。
住友生命では、「超高齢社会の日本において、高齢者は相続対策や日常の生活にさまざまな不安や悩みを抱えている。それらの課題を少しでも解消し、高齢者がいつまでも明るく前向きな日々を送ることが、ウェルビーイングの実現につながると考えている。トリニティ・テクノロジーは、認知症によって意思能力を喪失し、銀行預金の引出しや不動産の売買ができなくなる「認知症による資産凍結」や「おひとりさま高齢者の生活における精神的不安」などの課題解決に取り組んでおり、こうした課題解決は、Vitality健康プログラムを中心とするウェルビーイングに資するサービスエコシステム「WaaS(Well-being as a Service)」における「Well―Aging」(年齢を重ねても幸せに過ごすこと)領域において、顧客のウェルビーイングに貢献できると考え、事業共創を開始するに至った」としており、事業共創の方向性として、「高齢者の課題解決に資する新たなサービス提供を目指し、トリニティ・テクノロジーの持つサービスやノウハウの活用を検討する。安心安全な老後生活の実現を通じて、人生100年時代における顧客のWell―Agingな人生に寄り添っていく」としている。