2022.12.05 住友生命 22年度第2四半期決算、新契約保険料45%増に、海外金利上昇で外貨建商品好調

住友生命が11月24日に発表した2022年度第2四半期(上半期)決算によると、住友生命グループ(住友生命、メディケア生命、シメトラ)の新契約年換算保険料は前年同期比45.5%増の1645億円、保有契約年換算保険料は前年度末比5.8%増の3兆0514億円となった。基礎利益は前年同期比34.9%減の1098億円となった。住友生命単体の新契約年換算保険料は、海外金利上昇等に伴い外貨建一時払商品の販売が好調だったこと等により、前年同期比18.6%増の586億円となった。“住友生命「Vitality」”は18年7月の発売から累計販売数が120万件を突破した。同社は引き続き同商品の提供を通じて、顧客のウェルビーイングに貢献していく考えだ。

住友生命グループの新契約年換算保険料は、前年同期比45.5%増の1645億円となった。国内事業は同13.7%増の678億円となり、そのうち住友生命は海外金利上昇等に伴い外貨建一時払商品の販売が好調となったこと等により、同18.6%増の586億円に、メディケア生命は販売好調ながらも主力医療保険等の販売が昨年対比ではやや減少し、同10.3%減の91億円となった。海外事業(シメトラ)は、企業保険や個人年金の販売増加に加え、為替が円安に進んだことも寄与し、同81.0%増の967億円を計上した。
グループの保有契約年換算保険料は、メディケア生命、海外事業(シメトラ)を中心に保有契約が増加した結果、前年度末比5.8%増の3兆514億円となった。国内事業は同0.6%増の2兆3556億円で、そのうち住友生命は同0.3%増の2兆2771億円、メディケア生命は同10.0%増の785億円となった。海外事業(シメトラ)は同27.9%増の6957億円となった。
グループの保険料等収入は、前年同期比11.2%増の1兆3109億円。国内事業は同8.2%増の1兆1731億円で、そのうち住友生命は7.7%増の1兆1334億円、メディケア生命は新契約増加に伴い、保有契約が増加したことから同27.4%増加し395億円となった。海外事業(シメトラ)も保有契約の増加、為替が円安に進んだことが寄与し、同44.9%増の1378億円となった。
グループの基礎利益は、前年同期比34.9%減の1098億円。国内事業は同43.9%減の828億円となった。そのうち住友生命は新型コロナウイルス感染症に関連した入院給付金等の支払い増加を主因に、同32.9%減の1089億円。メディケア生命は新型コロナウイルス感染症に関連した入院給付金等の支払い増加もあり、▲261億円。海外事業は、シメトラで新型コロナウイルス感染症の影響が改善したことに加え、為替が円安に進んだことも寄与し、同16.1%増の306億円となった。
住友生命単体の利息及び配当金等収入は、外国証券の利息や配当金、国内株式の配当金の増加の影響などで、前年同期比18.1%増の3838億円。資産運用収支については、利息及び配当金収入の増加や為替差損益の増加などにより、5895億円と同82.9%増加した。
連結ソルベンシー・マージン比率は、内外金利の上昇等によってその他有価証券評価差額金が減少したこと等により、前年度末比248.7ポイント減少の545.9%となったが、引き続き十分な健全性を維持している。
住友生命グループのEEV(ヨーロピアン・エンベディッド・バリュー)は、新契約獲得や保有契約からの収益確保など保険事業のプラスの成果がある一方、海外金利の上昇等によるマイナスの影響により、前年度末比2463億円減少の4兆4326億円となった。
“住友生命「Vitality」”は18年7月の発売から、累計販売数が120万件を突破した。同社では、「Vitality」の認知度向上に向け、保険契約者以外にも広く魅力を体験してもらうため、保険契約の締結を必要としない「Vitality健康プログラム体験版」(リワード等を一部に限定)を提供中。個人の顧客に提供する他、企業向けの「健康経営(R)タイプ」も展開している。また、地域住民の健康増進等を目的に、自治体との連携を通じた提供も進めており、9月には「大阪府との次世代スマートヘルスに関する共同プロジェクト」に参画したと報告した。