2022.11.04 あいおいニッセイ同和損保 「DXソリューションパッケージ」提供、ダクト火災予防取組で保険料を割引 事故再発防止費用補償特約も

あいおいニッセイ同和損保は10月11日、事故の未然予防や再発防止を実現することを目的に、防災・減災に資するIoTセンサー等のソリューションと保険商品を組み合わせた「DXソリューションパッケージ」の提供を同月から開始すると発表した。その第1弾として、㈱アーモスが提供するダクト内遠隔監視システム「T―SENSOR」を導入する企業に対して、企業向け火災保険「企業財産包括保険」におけるリスク低減効果に応じた保険料割引を適用するとともに、事故の再発防止に資するソリューションの導入等に係る費用を補償する「事故再発防止費用補償特約」の提供を開始する。

設備の老朽化による事故発生リスクの高まり等により、企業における大規模事故は年々増加しており、事故の未然予防や再発防止の対策は企業にとっても重要な課題となっている。同社はこれまでも、防災・減災に資するサービスを提供してきたが、より一層顧客の防災・減災対策を支援するため、DXソリューションパッケージの提供を開始した。
DXソリューションパッケージとは、防災・減災に資するソリューションと補償をセットで顧客へ提供し、顧客と共に事故の未然予防や早期回復を目指していく取り組みのことで、第1弾の取り組みでは、①防災・減災に資するソリューションの紹介(ダクト内遠隔監視システム「T―SENSOR」)②ソリューションの導入によるリスク低減効果に応じた保険料の割引③事故発生時にソリューションの導入費用等を補償する「事故再発防止費用補償特約」―をセットで展開する。これにより、事故の未然予防から再発防止まで新たな付加価値の提供を実現する。
近年、火災発生件数は減少傾向にある一方、飲食店で発生した火災件数は増加傾向にある。とりわけ、「ダクト内から出火」した場合は、初期消火に失敗して火災に発展する事例が多く、ダクト内部の確認の煩雑さや点検・清掃にかかるコスト負担等を理由に適切なダクト管理がされていないことが原因といわれていることから、同社は通常より低コストかつ効率的にダクト管理が可能な「T―SENSOR」の採用を決めたとしている。T―SENSORはアーモスが開発・提供するダクト内の汚れや埃の堆積状態の画像撮影、内部温度の測定が可能な据え置き型のIoTセンサー。
同パッケージの保険料は、防災・減災に資するソリューションの導入により事故リスクが低減した場合には、その効果に応じた保険料割引を適用する。また、事故再発防止費用補償特約では、事故発生後に再発防止に有効な対策の導入を支援するため、顧客が負担した再発防止に資する機器(IoTセンサー等)の取得費用等を補償する。
パッケージの対象は同社の「企業財産包括保険」で、10月14日から募集を開始する。同一敷地内で原因を同一とする事故の発生を防止すること、または損害を軽減することを目的として企業が支出した機器の設置等の費用のうち、同社が必要かつ有益と認める費用を支払う。保険金額は、1回の事故につき、損害保険金に20%を乗じた額か2000万円のいずれか低い額を限度とし、保険期間(年度)通算で2000万円を限度に、①機器の設置費用等を負担した場合は「(事故再発防止費用の実費―除外する金額)×50%」②機器の設置に伴う利用契約等の費用を負担した場合は「利用契約等における料金のうち契約期間1年に相当する金額―除外する金額(他の保険金と重複する費用等)」―を支払う。特約の年間保険料は保険金額・業種等により異なるが、10万円~100万円程度としている。