2019.09.12 第一生命 ジャストに「就業不能保険」追加、働けない状態2週間から給付金

 第一生命は9月2日、「ジャスト」の新たなラインアップとして、9月18日から「就業不能保険」〈正式名称:就業不能保険(無解約返還金)(2019)〉の販売を開始することを発表した。同商品では、精神疾患を含めた病気やけがによる「働けない状態」を幅広く保障する他、最短で2週間以上の入院・在宅療養から給付金を支払う。また、精神疾患の患者数が増加している現状を踏まえ、今回併せて、同社の全ての保険加入者を対象としたサービスとして、こころの悩みや不安について臨床心理士等から専門的なサポートを受けることができる「こころの電話相談」(提供:㈱保健同人社)を新たに提供することとした。

 就業不能保険は、病気やけがによる入院などの「働けない状態」となったときに備える商品。入院や在宅療養が長引くことによって、収入の減少や家事代行などによる費用負担の増加といった経済的な負担が生じる。こうした負担に対し、同商品では、精神疾患(精神障害を原因とする事故は支払い対象外)や切迫早産などによる入院で働けないときを含め、病気やけがによる継続した入院などを幅広く保障する。
 入院または在宅療養が14日以上継続した場合、一時金として給付金月額50%の「短期就業不能給付金」を支払う他、30日以上継続した場合には、入院等の継続を問わず、給付金月額の6カ月分を「就業不能給付金」として支払う。6カ月分の給付金を一括で受け取ることも可能。
 さらに、それぞれの給付金は通算で10回まで支払われるため、回復後に再度入院した場合や、働けない状態が長引いた場合にもしっかり備えることができる。
 契約年齢は15~65歳。保険期間は定期で10・15・20年満期、65・70歳満期がある。給付金月額は5万~100万円(単体で加入する場合は20万円から)。収入等によって加入できる月額の上限が異なる。
 なお、「就業不能保険」は、契約時に健康診断書等を提出することで保険料が割引になる「健康診断割引特約(健診割)」の対象となる。
 月払保険料は、給付金月額20万円、保険期間10年、健診割基本割引あり、口座振替扱の場合、30歳・男性で1370円(健診割なし1544円)、女性で1692円(同1774円)。提出する健康診断書の結果が所定の要件を満たす場合は、さらに「健診優良割引」として保険料が割引となる。
 一億総活躍社会や働き方改革が推進され、フリーランスの増加や女性活躍の推進など働き方が多様化する中、生保文化センター『平成30年度生命保険に関する全国実態調査』によると、世帯主が働けなくなった場合の生活資金に対する経済的な備えについて、調査対象のうち約7割が「不安に感じている」という結果が出ている。また、第一生命が実施したウェブ調査(2017年度)でも、「ジャスト」で提供している3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)や医療費への備えと同程度に、「働けなくなったときの備え」に対して若年層を中心に高いニーズがあることが明らかとなっている。
 一般的に入院日数は短期化しているが、中には長引くものもあり、同社の入院給付金の支払実績(15年4月~19年3月)では、うつ病の入院は平均50・6日、切迫早産の入院は平均20・6日となっている。長期入院から仕事復帰までの期間を見ると、30日以上の長期入院をした人は仕事復帰までに平均で約4カ月(122・3日)かかっている(19年3月第一生命ウェブ調査より)。
 また、フリーランスは社会保障制度が十分といえないケースが多く、一般的に会社員等と比べて自助努力の必要性が高い。同商品は、フリーランスが入院などで働けなくなった場合の備えとしても活用できる他、女性活躍の推進により、妊娠・出産を経験しながら仕事を続ける女性も増えている中、女性が切迫早産などで入院し、休職するリスクにも備えることができる。
 第一生命では今回、必要な保障を組み合わせて顧客一人一人に“ぴったり”な保険を提供する「ジャスト」の商品ラインアップに、新たに「就業不能保険」を加えることで、より充実した保障を提供する。