2018.06.06 3メガ損保 18年3月期決算、正味収保は前期比プラス

 損保大手3グループが発表した2018年3月期決算によると、東京海上HDは連結経常収益が前年度比3.2%増の5兆3991億円で、正味収入保険料は国内損保事業と海外保険会社での引き受け拡大により同2.4%増の3兆5647億円となった。MS&ADHDは連結経常収益が同2.2%減の5兆2178億円で、正味収入保険料は国内損保子会社で新種保険が好調だったため、同1.2%増の3兆4469億円となった。SOMPOHDの連結経常収益は同10.3%増の3兆7700億円で、正味収入保険料は同11.9%増の2兆8547億円だった。

 東京海上HDの国内損保事業では、東京海上日動の保険引受利益が自然災害に係る発生保険金の増加や大口事故等の影響、正味収入保険料の増収に伴う発生保険金や代理店手数料の増加を主な要因として同294億円減少し866億円となった。
 正味収入保険料は、同1.4%増の2兆1447億円と前年実績を上回った。種目別では、火災は家計分野での単価上昇を主因に同0.9%増の2746億円、自動車は契約件数が増加し1.2%増の1兆644億円、その他は、超ビジネス保険の販売拡大等により同5.9%増の2949億円と増収した。
 MS&ADHDは国内損保主要2社の業績で、保険引受利益は三井住友海上が同26億円増の844億円、あいおいニッセイ同和損保が同346億円減の48億円だった。2社合計は同319億円減の893億円となった。
 正味収入保険料は三井住友海上が同306億円増の1兆5003億円、あいおいニッセイ同和損保は同214億円増の1兆2220億円だった。
 正味収入保険料を種目別に見ると、三井住友海上は火災が同7%増の1967億円、海上は同3.1%増の604億円、傷害は同2.9%増の1476億円、自動車は同0.8%増の6592億円、その他は同3.8%増の2518億円だった。あいおいニッセイ同和損保は火災が同14%増の1744億円、海上が同37%増の74億円、自動車が同0.5%増の6840億円と前年度実績を上回った。
 SOMPOHDの国内損保事業のうち、損保ジャパン日本興亜は平年を上回る大口事故等の影響などで保険引受利益は同176億円減の948億円だった。
 正味収入保険料は、自動車保険の件数増加や新種保険の販売好調で同0.1%増の2兆1680億円となった。種目別では、海上が同7.7%増の473億円、自動車は商品改定などによる契約台数増加を主因に同0.1%増の1兆785億円、その他は中小企業向けパッケージ商品の販売が好調で同2.7%増の2890億円と前年度実績を上回った。