2018.01.29 第138回自賠責保険審議会 18年度基準料率据置き

第138回自動車損害賠償責任保険審議会が1月24日、金融庁で開催された。2017年度料率検証結果による損害率は、17年度104.5%、18年度104.0%と予測され、前回(17年4月)改定時予定損害率105.9%に対する乖離(かいり)率は、17年度▲1.3%、18年度▲1.8%にとどまることから、基準料率の改定は必要ないものとすることが決定した。その他、以前の自賠責特別会計積立金から国の一般会計に繰り入れられ、まだ、繰り戻しが行われていない6169億円のうち、18年度の予算で現在の自動車安全特別会計へ23億2000万円の繰り戻しが行われることが明らかになった。

 1994年と95年に自動車損害賠償責任再保険特別会計(現・自動車安全特別会計)から一般会計に繰り入れられた1兆1200億円のうち、これまで6921億円が繰り戻されたが、6169億円の残額があり、財務大臣と国土交通大臣の覚書により18年度までに繰り戻すことになっていた。
 18年度の予算折衝の中で、石井啓一国土交通相が、自動車安全特別会計における被害者保護増進事業等の充実化を図るために必要な金額などを勘案して繰り戻すことを麻生太郎財務相に要求し、23億2000万円の繰り戻しについて合意した。なお、18年度予算における被害者保護増進事業などの充実では、療護施設や短期入所協力施設などの拡充および介護者なき後を見据えた自動車事故被害者の生活支援の充実などに対して、予算額137億1000万円(前年度126億6000万円)を計上している。
 また、大臣間の覚書を更新し、返済期間を従来の7年から4年に短縮するとともに「被害者等のニーズに応じて、被害者保護増進事業等が安定的、継続的に将来にわたって実施されるよう十分に留意」などの文言が追加された。
 また、自賠責の17年度料率検証では、自賠責・共済の収支について見ると、収入純保険料(純掛金)は7660億円、支払保険金(共済金)は8001億円、当年度収支残は341億円減、累計収支残は3946億円減で、損害率は104.5%となった。
 18年度の予測では収入純保険料が7709億円、支払保険金が8020億円、収支残が311億円減、累計収支残は4258億円減、損害率は104.0%とされている。
 この見通しの裏付けとして、交通事故状況が挙げられるが、16年度と17年度予測による増減率の比較では、発生件数は7.0%減から5.4%減に、死者数は5.2%減から5.4%減に、負傷者数は7.1%減から6.3%減に変化すると見込んでいる。料率検証の予測要因としては、収入保険料の動向として、18年度の保有台数は0.2%増を見込んでおり、支払保険金では、死亡事故率2.0%減、後遺障害事故率1.1%減、傷害事故率同率、平均支払保険金で、賃金上昇率0.1%増、治療費上昇率0.05%減、支払基準改定による上昇率0.05%増と見込んでいる。