2017.12.14 三井住友海上・あいおいニッセイ同和損保 「見守るクルマの保険」来年1月発売

MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保は、最先端のテクノロジーを用いたサービスで高齢運転者とその家族に安心を提供する自動車保険「見守るクルマの保険」を2018年1月1日から発売する(三井住友は「GK 見守るクルマの保険」、あいおいニッセイ同和は「タフ・見守るクルマの保険」)。テレマティクス技術を使った「高速道路逆走注意アラート」や「指定区域外走行アラート」など業界初のサービスでドライバーの安全運転をサポートする。高齢運転者による重大事故が増加する中、高齢者向け自動車保険を開発したことで、自動車を取り巻く社会環境の変化にいち早く対応したかたちだ。

 新商品は、両社の現行商品に「事故発生の通知等に関する特約」をセットしたもので、月々300円、一時払だと3480円の上乗せ保険料で契約できる。特約付帯のサービスは、事前に両社が貸与する専用車載器を車両に設置し、専用アプリからユーザー登録を行ってから使用する。
 事故防止支援に関するサービスの「高速道路逆走注意アラート」と「指定区域外走行アラート」は業界初(両サービス共、現在、特許を申請中)。高速道路逆走注意アラートは、実際に逆走事故が発生した高速道路のインターチェンジやサービスエリアなど全国108カ所で逆走を検知した際に、逆走の可能性があることを車載器が音声とライトの点灯によってドライバーに知らせる。GPSと地図データの補正により、逆走を検知できる。
 指定区域外走行アラートは、10キロメートル半径単位であらかじめ設定した指定区域の外に出た場合にアラートで注意を促す。両サービス共、家族などあらかじめ登録した「見守り者(指定連絡者)」に対しても内容をメールで知らせることから、ドライバーの運転を把握でき、見守り者にも安心を提供できる。また、急加速、急減速、ふらつきなど事故につながる運転状況を検知した際にドライバーに通知するアラートもある。
 一方、万一事故が発生し、車載器が設定以上の大きな衝撃を検知した場合には、保険会社の専用安否確認デスクに自動通報され、専用オペレーターがドライバーに連絡して安否確認を行う。事故直後に必要な対応などをアドバイスすることで、迅速、的確にサポートするとともに、見守り者にも対応結果をメールで連絡する。
 この他、1回の運転ごとの走行データを基に運転傾向を評価する「運転レポート」や、1カ月の運転レポートを総合的に分析した「月間運転レポート」を運転者、見守り者双方に提供することで、安全運転度合いを確認することができる。
 近年、高速道路の逆走をはじめ、高齢運転者による重大事故が増えており、各種メディアでもさかんに取り上げられることから、車を運転する高齢者の家族などから「親の運転が心配で運転状況を把握しておきたい」といったニーズが高まっている。また、三井住友、あいおいニッセイ同和、三井ダイレクト、インターリスク総研のグループ4社では数年前からテレマティクス技術の共同研究を進めており、今回、研究成果を高齢者向けサービスに活用することで新商品を開発した。
 商品開発に携わった三井住友海上自動車保険部商品企画チーム兼商品本部次世代開発推進チームの坂下秀行課長は「社会環境の変化にいち早く手を打ち、高齢者の安全運転を支援する本商品をできるだけ多くの方にお使いいただくことで、事故の減少に役立つとともに、ご家族の方の不安を減らし、安心をお届けできればと思っている」としている。