2017.11.08 SBIHD 18年3月期第2四半期決算、損保順調で大幅増益

 SBIホールディングスは10月26日、東京都千代田区のホテルニューオータニで、2018年3月期第2四半期の決算説明会を開催した。グループ全体では大幅な増収増益を達成し、当中間期の配当を1株当たり5円増配の15円にすると発表した。金融サービス事業は設立間もない会社を除く全ての会社で黒字基調が定着した。保険分野では、SBI損保の税引前利益が2億8900万円で前年同期比435.2%増という高い伸展を示す一方、SBI生命は前四半期の一時的な赤字から1億2300万円の黒字に反転した。また、少額短期保険事業の収入保険料は同13.2%増の42億7400万円となった。

 グループ全体の収益(売上高)は前年同期比16.8%増の1417億円、税引前利益は同60.5%増の277億円、親会社所有者に帰属する四半期利益は同43.6%増の204億円で、大幅な増収増益を達成した。
 金融サービス事業は業務の多様化や販売チャネルの拡大、フィンテック技術の導入による業務の効率化・高度化などで、設立後2~3年の会社を除き、全分野で黒字基調が定着し、収益は前年同期比21.0%、税引前利益は同17.3%増とそれぞれ大幅に増加した。
 SBI損保の保有契約件数は順調に伸びて約97万件に達した。業績の推移では、17年度上半期の税引前利益が5400万円だったのに対し、18年度上半期は2億8900万円へと大幅に増加した。損害率は前年同期の68.4%から69.2%にアップした。これは大口事案の支払いなどが進展したことによる。事業費率は18.4%から18.7%に、コンバインド・レシオも86.8%から87.9%にそれぞれアップした。事業費率には16年10月から販売を開始した火災保険の事業費が新たに含まれている。
 「SBI損保の火災保険」では、住宅ローンの取り扱いが多い住信SBIネット銀行や保険比較サイトのインズウェブを通してグループのシナジー効果を追求。17年9月における火災保険申込件数の約7割は、これらグループ会社・サービスからの流入が占めた。
 SBI生命は、経常利益が1億2300万円(日本会計基準速報値)を計上。ソルベンシーマージン比率は6月末時点で1212.6%となった。保有契約件数は約11万4000件に達した。17年6月に発売した住信SBIネット銀行の住宅ローンに付帯される「先進医療特約」付きの団体信用生命保険と「全疾病保障」の団体信用就業不能保障保険の販売が好調に推移している。
 少額短期保険事業の保有契約では、リスタ少額短期保険が前年同期比6.6%増加し1万5258件、いきいき少額短期保険は同21.1%増の6万3445件、日本少額短期保険は同6.6%増の52万4155件になった。これら3社合計の収入保険料は前年同期比13.2%増の42億7400万円を計上した。