2017.09.12 ソニー生命 「生前給付逓減定期保険(生活保障型/無配当)」に反響、「生前給付」品ぞろえ拡充

 ソニー生命が4月に発売した「生前給付逓減定期保険(生活保障型/無配当)」=写真はパンフの一例=の契約がすでに7000件超と反響が出ている。同社では、「生前給付の保障を充実させてきたが、その一環で発売した。終身保険や平準定期保険の上乗せとしての契約も多い。細かなニーズに対応している点が好まれているようだ」と分析。10月からは、同じく生前給付分野で「米ドル建生前給付終身保険(生活保障型)」の販売を開始し、生前給付保障のラインアップをさらに充実させることにしている。今後、一定のニーズが継続している終身保険分野で、利率の低下している円建商品をカバーしていく方針だ。

 「生前給付逓減定期保険(生活保障型/無配当)」は、死亡保険金、特定疾病保険金(がん、心筋梗塞、脳卒中の3大疾病に対応)に加えて、特定の障害状態や要介護状態にも対応するのが大きな特徴。死亡保障に加えて、就業不能になり得るリスクにも幅広く備えられる。また、経過年数に応じて保険金額が逓減し、逓減方法は二つのタイプから選択することができる。
 販売は、主に、ライフプランナー(約5000人)と代理店(約1800社)で、同社によると「全体では、ライフプランナーチャネルでの販売比率が高め」という。代理店は来店型、訪問型の両方があり、現在、金融機関チャネルでの同商品の取り扱いはない。
 同社では1992年に3大疾病で保険金を先払いする「生前給付」保険の提供を開始した。発売したのは「生前給付保険(終身型)」と「生前給付保険(定期型)」。その後、2014年には「生前給付終身保険(生活保障型)」を、15年には「生前給付定期保険(生活保障型)」を発売。発売当初より販売名称を「リビング・ベネフィット」として、生前給付保険のメリットを打ち出している。
 商品部商品課統括課長の小林健氏は、「過去を振り返ってみると、08年ごろから3大疾病に対する消費者の不安が顕在化してきたようだ。最近は、さらに強く認識されている。当社のライフプランナーのコンサルティングの中でも、三角形の保障(逓減型)を望む声が多く、ライフプランナーも同じ意識を持つようになってきた。そうした背景が、これまでのラインアップ拡充につながっており、今年4月の新商品の提供にも結び付いた」と話す。
 また、10月発売予定の「米ドル建生前給付終身保険(生活保障型)」は、支払事由が生前給付逓減定期保険と同じで分かりやすい。小林氏は、「当社は、終身保険を主力にしてきた。お客さまからの終身保険のニーズは続いていることから、利率が低下している円建商品に代わる商品として提案を強化していきたい」という。新商品発売時には、ライフプランナーや代理店への商品内容の研修を行い、資料や発売後の事例は、イントラネットを中心に発信して営業担当者などが共有している。
 同社の生前給付保険シリーズの販売件数は、08年度で約4万件、16年度は10万件超。本年度のラインアップの拡充により、さらなる拡販が見込まれる。