2017.08.18 明治安田生命 17年度第1四半期決算、グループ・単体 基礎利益で増益

 明治安田生命が8月9日に発表した2017年度第1四半期決算によると、グループ保険料(連結損益計算書上の保険料等収入)は明治安田生命単体の減収等により、7164億円と前年同期比7.8%減少した。明治安田生命単体は一時払商品の一部販売休止や予定利率引き下げ等によって、同14.4%減の6411億円と減収になったものの、平準払商品の保険料等収入が前年同期を上回り推移する等、計画どおり進捗(しんちょく)した。グループ基礎利益は明治安田生命単体の増益、スタンコープ社の利益貢献額の増加等により、同19.4%増の1037億円と大幅な伸びを示した。明治安田生命単体の基礎利益は、前年度下半期に外国公社債の残高を積み増したこと等により、利息および配当金等収入が増加したため、同15.9%増の1017億円となった。
 グループ保険料7164億円のうち、スタンコープ社の保険料は同210.7%増の683億円だった。また、グループ基礎利益1037億円のうち、スタンコープ社の基礎利益は同266.8%増の33億円となった。連結ソルベンシー・マージン比率は、995.9%と前年度末比3ポイント低下したものの、引き続き高い健全性を維持している。明治安田生命単体のソルベンシー・マージン比率は同5.1ポイント低下し、940.4%となった。
 明治安田生命単体の業績は、保険料等収入6411億円のうち、個人保険・個人年金保険が前年同期比27.9%減の3603億円で、内訳は営業職員チャネルが同12.4%減の3049億円、銀行窓販チャネルが同66.7%減の450億円だった。営業職員チャネルのうち、平準払商品は同4.2%増の2989億円と前年同期実績を上回った。団体保険・団体年金保険の保険料等収入は同13.4%増の2713億円と2桁の伸びを示した。
 新契約年換算保険料は同38.5%減の272億円となった。このうち、営業職員チャネルは同21.7%減の245億円、銀行窓販チャネルは同81.6%減の22億円だった。新契約年換算保険料のうち、第三分野は同12.5%減の92億円となった。保有契約年換算保険料は2兆2449億円で前年度末比0.2%減少した。
 契約クオリティーを示す指標は、対面で契約内容や請求有無を確認する「定期点検」等を通じた積極的なアフターフォローによって、引き続き良好に推移。解約・失効・減額率は、0.91%と前年同期比0.04ポイント改善した。総合継続率は、13月目が同0.1ポイント低下して95.6%、25月目が同3.8ポイント上昇して90.1%となり高水準を維持している。
 基礎利益1017億円のうち、利息および配当金等収入は同106億円増加し、1685億円となった。
 資産運用収益は同13.5%増の2016億円で、経常収益は同7.7%減の8728億円となった。保険金等支払金は同8.6%増の5926億円、資産運用費用は同75%減の446億円で、経常費用は同19.3%減の8117億円だった。
 経常利益は611億円で、四半期純剰余は同0.02%増の410億円となった。
 実質純資産額は前年度末比98億円減少して9兆5541億円、オンバランス自己資本は同232億円増加して2兆4873億円となった。
 一般勘定資産全体の含み損益は、国内外の株価の上昇や米国金利の低下を受け、株式および外国証券の含み益が増加し、6兆1329億円となり、前年度末比920億円増加した。
 国内株式含み損益ゼロ水準は、8300円程度となった。