2017.07.19 住友生命 定時総代会、“健康”軸に商品販売とCSV推進、新・中期経営計画スタート

 住友生命は7月4日に大阪市内のホテルニューオータニ大阪で、2017年定時総代会を開催した。橋本雅博社長は最終年度となった「スミセイ中期経営計画2016」について、成長戦略に注力すると同時に、サービス品質の維持・向上や経営基盤の強化に取り組んだと説明した。17年度から新たにスタートする中期経営計画については、①ブランド戦略②重点取組事業③事業基盤―を大きな枠組みとして、実行していく方針。健康を軸とした取り組みを通して、健康増進型保険の販売やCSV向上を目指す。決議事項では5議案を審議し、全て承認された。

 16年度は中期経営計画最終年度として、引き続き「ブランド戦略」を根幹に、マルチチャネルでの保険販売推進や海外事業を展開し収益向上に取り組む「成長戦略」に注力した。同時に、サービス品質の維持・向上や経営基盤の強化にも取り組んだと報告した。
 新たに策定した「スミセイ中期経営計画2019」では、ブランド戦略で健康を軸とした取り組みを通じて「お客さま」「社会」「会社・職員」の共有価値を創造するCSVプロジェクトを推進していく方針。重点取組事業では、四つの事業分野(スミセイライフデザイナー、金融機関等代理店・保険ショップ、資産運用、海外事業)で変化する顧客ニーズへの的確な対応の推進や適切なリスクテイクによる収益向上を目指す。
 具体的な取り組みとして、スミセイライフデザイナーの採用・育成強化でコンサルティング力の向上を図り、商品ラインアップを拡充した「1UP」の販売を推進する。また、エヌエヌ生命との業務提携を通じて、経営者向けの「エンブレムN 生活障害定期」「エンブレムN 逓増定期」の販売を開始する。さらに、住友生命・ディスカバリー社・ソフトバンクの3社が展開する「Japan Vitality Project」で「健康増進型保険」を販売。健康増進活動の促進による健康状態の向上と健康長寿社会の実現を目指す。顧客には健康増進型保険やサービスを提供し、社会に対しては健康に関する社会貢献活動「スミセイバイタリティ・アクション」の展開、職員には職員や家族の健康増進をサポートする健康経営を実行することによって、社会的課題の解決と企業価値の向上を目指すCSVプロジェクトを発足し、取り組んでいく。
 一方、金融機関等代理店や保険ショップでは、ニーズに対応した商品ラインアップを整備し販売を推進。外貨建の一時払終身保険「笑顔の約束」を発売する。金融機関等との業務提携を一層推進し、市場におけるプレゼンス向上を図る。
 資産運用に関しては、顧客ニーズに合った保険商品の安定的な提供で、資産運用の高度化や適切なリスクテイクによる収益力向上を狙う。海外事業では、アジア事業の企業価値向上・米国シメトラ社の安定収益の実現・人材育成を含めた態勢面の整備を図る方針を示した。この他、サービスの向上や経営基盤の強化にも積極的に取り組んでいくと述べるとともに、住友生命・メディケア生命合算の同計画目標値を示した。
 橋本社長は、こうした重点取組事業の実行とともに、このほど策定・開示した「お客さま本位の業務運営方針」を推進することで「お客さまから見て『薦めたい』会社、職員から見て『いきいきと働ける』会社、社会から見て『なくてはならない』会社の実現を目指す」と強調した。