2017.05.26 セゾン自動車火災保険 梅本武文社長が保有契約目標で意気込み、20年度末に120万件達成へ

 2017年1月に「おとなの自動車保険」の契約件数が60万件を突破するなど、急成長を遂げるセゾン自動車火災保険。4月に社長に就任した梅本武文氏は、20年度末に保有契約件数120万件という目標達成に向けて意気込みを見せる。各自動車メーカーが自動運転車の開発にしのぎを削る一方で、自動車保険マーケットの縮小が懸念されるが、同氏は「ダイレクト自動車保険は伸びしろがある」との見解を示す。その上で「これからの4年間、保有契約件数の倍増を目指す」と力強く語った。

 ダイレクト自動車保険が登場してから約20年。梅本社長は、自動車保険マーケットにおけるダイレクト系のシェアは小さいとした上で、だからこそ伸びしろがあると展望する。後発で同分野に参入した同社は、ダイレクトならではの低価格を実現する「おとなの自動車保険」で他社との差別化を図り、急成長を遂げている。事故率の低い40~50代を中心とした独創的な保険料体系でシェアを拡大する「おとなの自動車保険」は、16年度決算では20%増を実現する見込みだという。
 ダイレクト自動車保険の一番の魅力は価格だが、一方で「事故時に通販会社で大丈夫だろうか」という消費者が多いのも事実だ。そこで同社は、“目に見える安心の提供”をキーワードに16年4月に綜合警備保障(ALSOK)と連携した「ALSOK事故現場安心サポート」を開始。事故現場にALSOK隊員が駆け付け、事故状況確認などでスムーズな事故対応のサポートを実現した。また、今年7月1日の契約始期からIoTを活用した「つながるボタン」「つながるアプリ」の提供を開始する。つながるボタンが事故時の衝撃を感知し、つながるアプリに連動して迅速な事故連絡を可能にするというもの。どちらもダイレクト自動車保険会社では初のサービスで、同氏は「当社ならではの、目に見える安心を提供しお客さまに寄り添っていきたい」と独自のサポートに自信を見せる。
 SOMPOホールディングスグループの中期経営計画では、20年度末までの保有契約件数目標が120万件。昨年度60万件を達成しており、これからの4年間で倍増を目指すことになる。