2017.04.04 三井住友海上、「1DAY保険」100万件突破

 三井住友海上はこのほど、2015年10月に発売した「1DAY保険」の契約件数が100万件を突破したと発表した。同商品は、24時間単位で加入できる「借りた車専用の自動車保険」で、保険料500円から加入できる合理的な商品設計や、電話料金と共に保険料が支払える仕組みなどが若年層を中心に好評だ。昨年末には、より簡単に加入できるスマートフォン向け専用アプリ「1DAY保険アプリ」の提供も開始し、契約ペースの加速を図っている。商品を開発した同社自動車保険部営推チームに販売好調の要因や今後の展開について聞いた。
 「1DAY保険」は、同社や代理店のホームページ経由か、コンビニエンスストアのマルチコピー機を通じて加入する商品で、販売開始以降、契約件数が順調に増加。発売から1年4カ月経過した今年の2月11日に累計契約件数が100万件を突破した。利用者の年齢別契約実績では、29歳以下が7割を超え、22歳以下で半数を占めるなど大学生を中心とした若年層に高いニーズがあり、特に夏休みや春休みなどのレジャーシーズンに契約件数が大幅に増加するという。
 また、2回目以降の契約から保険料が割り引かれる「2回目から割引」や、所定の回数(5回、10回、20回)以上を利用しいずれも無事故だった場合、保険期間1年以上の通常の自動車保険に初めて契約した際に最大20%割引となる「1DAYマイレージ割引」を用意して商品の魅力を高めている。約60%の契約者が複数回契約しており、5回以上利用している契約者は既に約5万人に上る。他に、保険期間を1日単位ではなく24時間単位にしたり、1台のスマートフォンで複数人が契約できたりするなどユーザーの利便性を考えた工夫を加えている。
 同社では、好調な契約ペースをさらに加速させるため、昨年12月に1DAY保険専用のアプリをリリースした。従来の契約方法では、ホームページ内の専用手続サイトまでの画面遷移が多かったり、繰り返し利用する際にⅠDやパスワードを毎回入力しなければならなかったり、手間が掛かるとの声が現場から寄せられていた。そこで、昨年6月頃から改善案を検討する中で、契約がより手軽にできるアプリの開発を考案。専用アプリを起動すると、1タップで契約手続きに進められる上、一度ログインすると2回目以降はログインが不要になる仕組みを導入した。
 同アプリでは特に、若年層の利用を意識しており、トップ画面に専用キャラクターによる吹き出しが出るなど、明るくポップな配色やデザインを採用している。
 画面デザインを担当した営推チームの袖田氏は「若者が保険に対して少しでも親しみを持ってもらえるようになることを念頭にアプリを開発した」という。
 また、若年層の契約者が不安に感じやすい事故や故障・トラブルの発生時に、対応方法をナビゲーションしてくれる「緊急時ナビ」機能も搭載しており、初心者ドライバーでも落ち着いて行動できるようサポートする。
 今後、営推チームではアプリのさらなる利便性向上に向けたブラッシュアップを進めていくとともに、契約の大半を占める若年層の囲い込みについて長期スパンで検討しており、「20代前半が多い現在の加入者層が自動車を購入するおそらく4~5年先に、当社の自動車保険に加入してもらうために、そこまでをどうつなげていくかに力点を置いて取り組んでいきたい」としている。