2017.03.16 三井生命、大樹セレクト好調、11カ月で15万件突破

 三井生命が2016年4月に発売した新主力商品「よりそう保険。大樹セレクト」が、発売から11カ月で販売件数15万件を突破した。生保商品に対する顧客ニーズが多様化する中、同社では、一人一人のニーズにしっかりと末永く“よりそう”ことを基本コンセプトに同商品を開発。分かりやすい「単品商品」と、合理的な保障を提供する「総合保障型商品」のいずれにも対応できる商品性が顧客から支持を得ているという。
 11カ月で15万件という数字は、前年同期間における前主力商品の販売件数の約170%に当たる。
 子どもから高齢者まで幅広い年齢層に販売されているのが特徴で、新規契約の申し込みは家族に対する保障の需要が最も高まる20代から40代の「保障中核層」に、また、契約転換制度を利用した申し込みは50代から60代の顧客に多いという。
 好調の理由について同社商品開発部長の山下貴久氏は、商品の「分かりやすさ」と「柔軟性」を挙げる。同商品には主契約という概念がなく、顧客は契約に当たって、死亡保障、生前給付保障、介護保障、医療保障の四つの「セレクト」から、自身のニーズに合わせて自由に保障を選択する。
 さらに、各セレクトには豊富な特約がラインアップされているため、多彩で柔軟な保障を受けることができるという特徴もある。大樹セレクトと同時に発売した「ワイドガード8」や「だんかい介護」といった生きるための保障に重点を置いた新特約も好評を得ているという。
 この他、セレクトごとに保障期間・保険料払込期間を個別設定できる点や、保険料を軽減するための割引制度を新たに複数導入している点、加入後はライフステージの変化に合わせてセレクト単位の見直しを行うことができる点なども同商品の魅力となっている。
 同社では生命保険に対するニーズが多様化する中で、従来の総花的な総合保障型商品のみでは、顧客の立場から見ると複雑で分かりにくく、柔軟性に欠けるとの課題認識を持っていた。そこで「大樹セレクト」の開発に当たっては、合理的な保障の提供や豊富な特約といった総合保障型商品としての強みは継承しつつ、単品商品のような分かりやすさと、保障見直しの柔軟性を追求。
 もう一つの工夫として、既契約者の保障見直しニーズに応えるべく、「リレー割引」という新たな転換制度を導入した。「リレー割引」とは、既契約の価値を「大樹セレクトの保険料の割引」という形で引き継ぐ制度。こうした施策は、既契約者からも高い評価を得ているという。
 商品開発に注力する一方、顧客に自分が本来必要としている保障に気付いてもらうためのコンサルティング力の強化にも取り組み、情報収集・問題提起の徹底や、顧客の意向把握による適正な販売活動の推進など、販売力向上に向けた社内教育プログラムの充実を図った。
 併せて、パンフレットやライフプランといった販売ツールも改定し、顧客に必要な生前給付保障や介護保障、必要保障額といったニーズの喚起を的確に行えるよう体制を整備した。
 今後について山下氏は、大樹セレクトの分かりやすさやプランニングの柔軟性といった特徴を進化させ、顧客ニーズに合った新しい特約の導入や保障内容の充実を検討していくとの考えを示す。
 将来的には現行の四つのセレクトに捉われず、新たなセレクトを追加することで顧客の保障ニーズによりきめ細かく対応することも視野に入れている。
 同氏は「大樹セレクトの大樹という言葉には“大地に根を張り、しっかりとお客さまによりそい、守っていく”というメッセージが込められている。大樹セレクトをはじめとする三井生命の商品が多くのお客さまに安心をお届けし、末永くよりそえる、そのような商品の開発を心掛けていきたい」と展望する。