2017.02.15 AIUと富士火災、4月1日から一体化運営開始、合併日は18年1月1日

AIGジャパン・ホールディングス、AIU、富士火災は2月13日、AIUと富士火災の合併による経営統合について、合併日を2018年1月1日に決定したと発表した。関係当局の認可などを前提に、同日付でAIG損害保険株式会社(AIG損保)が誕生することになる。AIG損保の代表取締役社長兼CEOには、現在AIUにおいて同職位を務めるケネス・ライリー氏が就任する予定。
 AIG損保は、AIGの重点市場の一つである日本の中核的な会社となる。国内最大の外資系損保として、顧客セグメントを中心とした事業態勢への変革、そしてそれらの顧客ニーズに応える形での、従来の保険の発想を凌駕する「ACTIVE CARE」(アクティブ・ケア)戦略を通して、日本における新たな保険の在り方を提唱していくとしており、こうした取り組みによって得られる個人・中小企業・大企業それぞれの顧客セグメントのニーズに対するより深い理解を基に、リスクを認識し予防するためのサービスを含む、従来型の保険商品を超えた統合的ソリューションを提供することを目指すという。これによってAIG損保は、従業員が一丸となり、販売の担い手である代理店と共に、AIGのビジョンである「お客さまにとって最も価値ある保険会社となる」ことの達成を目指すとしている。
 また両社は、合併に先立ち今年4月1日から両社の役職員の相互兼務などによる前倒し統合(一体化運営)を開始する。AIUと富士火災では、統合計画の発表以来、両社の提供する商品やサービスの強みをAIG損保の将来の成長に最大限生かすべく、基盤整備を進めてきており、前倒し統合により、AIG損保の誕生に向けての最終的な準備に注力していくとしている。
 なお、両社の既存の契約について、前倒し統合、合併による影響はないという。
 【ケネス・ライリー氏の略歴】1973年8月29日生まれ。兵庫県神戸市出身。米ビラノバ大学経営学部卒業。95年6月ダンカンソン・アンド・ホルト・グループ、99年11月ナショナル・ユニオン・ファイヤー・インシュアランス・カンパニー・オブ・ピッツバーグ(AIGメンバーカンパニー)、2001年7月エイアイユー・インシュアランス・カンパニー(東京支店)、04年7月AIGヨーロッパUKリミテッド アシスタント・バイス・プレジデント兼コーポレート・マネージャー、08年2月AIGインシュアランス香港リミテッド バイス・プレジデント経営保険担当、09年9月AIGアジア・パシフィック・ホールディングスPte.Ltd経営保険ファー・イースト・ヘッド兼リージョナル・バイス・プレジデント、13年6月AIGジャパン・ホールディングス専務執行役員企業保険担当、14年6月AIU取締役(非常勤)・富士火災取締役(非常勤)、16年12月AIU代表取締役社長兼CEO、現在に至る。